香港(CNNMoney)
米フォード・モーターは5日までに、ミャンマーで乗用車とトラックの販売を開始すると発表した。長期の軍政に終止符を打ち、政治や経済改革路線に転じたミャンマーへの西欧の自動車大手の進出は初めて。
同社のアジア太平洋担当幹部は、フォードはミャンマーを極めて大きな可能性を秘める市場ととらえていることを明らかにした。ミャンマー進出では、北 米やタイの生産工場から完成車を輸入し販売する。販売の車種は、Fシリーズとより小型の「レンジャー」などのピックアップトラックを予定する。
ミャンマーの自動車市場は、日本製などの旧型のセダン車やバスが多く、新車を見掛けるのはまれ。米メーカーにとっては、右側通行で右ハンドル車を運転する固有な条件克服の課題もある。
フォードのミャンマーでの事業提携先は、大手企業グループの子会社であるキャピタル・オートモーティブ社。
ミャンマーでは日本のスズキが営業活動を行い、生産工場の建設も検討している。
欧米企業は政治改革を好感してミャンマーへの投資拡大を急いでいる。米企業では飲料大手コカ・コーラが昨年、60年ぶりの進出を決め、電機大手ゼネラル・エレクトリック(GE)や建設機械大手キャタピラーも事業拡大に乗り出している。