末期癌を患い余命6ヶ月と目されるビルマ(ミャンマー)人政治犯の家族が、恩赦を求めてテインセイン大統領へ書簡を送った。
ザウ・リン・トゥンはインセン刑務所で懲役20年の刑に服している。家族によると、胃癌と肝臓癌の診断を受け、余命6ヶ月になっているという。
9月9日、家族は病気を理由に恩赦を求めてテインセイン大統領に書簡を送った。家族は、彼の母の署名が入った書簡を政府の刑務所管理部門へも送る準備をしている。
ザウ・リン・トゥンは2003年に懲役20年の判決を受けた。All-Burma Federation of Student Unions (ABFSU).の再設立に尽力した後、違法な組織と関わった、緊急規定に違反した、違法に国境を越えた罪に問われた。
今年の8月18日、病状が悪化した彼はインセン刑務所の病院へ送られ、その後、インセン病院へ身柄を移された。その後も健康状態は悪化を続けている。彼は肝臓癌と診断され、その後、ティンガンギュン病院へ移送されたが、胃癌も患っていることが判明したという。彼の親友ウ・タイの話しだ。
「彼はまだ話すことができ、完全に寝たきりになったわけではありません。彼は肝臓癌のことには気づいていますが、胃癌についてはまだ知らされていません。彼には告知をしないつもりです。彼は精神的に強い男です。私達は恩赦を求めて大統領に書簡を送りました。外で治療をし、家族と過ごすことのできる時間が残されているのです。亡くなる前に自由の身になってほしいのです。」
ウ・タイはDVBに語った。
「彼は自らの目で民主化したビルマを見ることはないかもしれません。しかし、私達は彼に人生の最後を刑務所の外で過ごしてほしいのです。死ぬ前に自由を味わってほしいのです。」
ウ・タイによると、ザウ・リン・トゥンの母親は80歳で心臓病を患っているという。母は、息子の病状をまだ知らないという。
ABFSUのスポークスマン、ミン・ナインは、政府は彼を釈放すべきだと述べた。
「彼の即時釈放を求めます。彼は刑務所内で病気になったため、政府はその責任も負うべきです。また、政府がすべての政治犯の釈放することを望みます。」
【拙訳】
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