2月9日(木)16時3分配信
(CNN) 米週刊誌タイムなどは8日、第一次世界大戦の従軍兵士で最後の生存者として知られる英国人女性のフローレンス・グリーンさんが死去したと報じた。110歳だった。
英BBC放送によると、同国ノーフォークにある養護施設で4日夜、就寝中に息を引き取ったという。111歳の誕生日を2週間後に控えていた。
グリーンさんは17歳だった1918年、停戦が発効する前の2カ月前に英国空軍の女性部隊に入隊し、食堂の接客係として働いた。
2008年にはタイム誌との会見に応じて戦時体験に触れ、「多数のパイロットと知り合い、デートもした」などと述懐。「航空機に乗る機会もあったが飛ぶのが怖かった。基地ではたくさんの友人ができ、暇な時には愉快なこともした。楽しい思いをさせてもらった」と振り返っていた。
グリーンさんの死去を受け、退役した元英空軍少将は「従軍兵士の最後の生存者は女性であるべきだったかもしれない。母国で奉仕した人物は、我々に戦争は塹壕(ざんごう)に限られた話ではないことを思い起こさせる」としのんだ。