【シンガポール=青木伸行】ミャンマーのフラ・トゥン財務相は2日までに、開会中の連邦議会で、累積対外債務が110億ドル(約8400億円)にのぼり、主要債権国と返済交渉をしていると明らかにした。政府が財政統計を公表することは極めて異例で、債務返済交渉を有利に進め、国際社会に経済協力を促す狙いがあるとみられる。
ミャンマーでは、1962年から88年の途中まで閉鎖的な社会主義体制がとられ、それ以降、市場経済への転換が図られた。
110億ドルのうち、社会主義体制下の対外債務は84億ドル(約6400億円)で、最大の債権国は63億9千万ドル(約4865億円)の日本。市場経済への転換以降、2011年までは26億ドル(約2千億円)。この間に限れば、最大の債権国は、21億3千万ドル(約1621億円)の中国だった。