国民民主連盟(NLD)党首アウンサンスーチー女史は30日午前、ヤンゴン市内の自宅敷地内で記者会見を開いた。会見には、世界各国の記者や外交官約300人が集まった。会見のなかで、スーチー女史は、「NLDが補欠選挙に参加することで、真の連邦制民主国家への変化を促す」と述べた。(3月30日ヤンゴン、赤津陽治撮影)
国民民主連盟(NLD)党首アウンサンスーチー女史は30日午前、ヤンゴン市内の自宅敷地内で記者会見を開いた。会見には、世界各国の記者や外交官約300人が集まった。
会見のなかで、スーチー女史は、「NLDが補欠選挙に参加することで、真の連邦制民主国家への変化を促す」と述べた。
政府は、少数民族武装勢力との停戦交渉を進めているが、北部のカチン独立機構(KIO)との交渉は難航し、小規模な戦闘が散発的に続いている。これについて、スーチー女史は、「信頼関係が弱いためだろう。ビルマ族もひとつの民族。それぞれの民族を尊重しなければならない。民族の平等、自治権、自決権を基本とする民主的な国をつくることを彼らは求めている。それを理解し、まとまることができれば、解決することは難しくないと思う」と語った。
また、かつて迫害を受けてきたことを許し、現政府や軍と協力できるのかという質問に対し、「私たちがやっているのは政治。個人的な理由で動いてはいない。国民和解のための道を見つけるためにベストを尽くす」と答えた。
スーチー女史は、全国各地を遊説していたが、25日に体調を崩し、最後の遊説先であった27日からのマグエ地方訪問を中止し、療養していた。まだ完全に体調が回復していないなか、2時間近く、各記者の質問に丁寧に答えた。【ヤンゴン=赤津陽治】